地中海ダイエットで健康美を目指す!

無理のない健康的な食生活は、地中海沿岸諸国の特徴の1つです。日本では、もこみちさんのたっぷりオリーブオイルを使う料理が話題になって久しいですが、オリーブオイルも「地中海ダイエット」に欠かせない食品の1つ。

スペイン人は1日5食の大食い…と言われることもありますが、好き放題食べている感じなのに結構長生き!

平成28年度のWHO(世界保健機関)の調べでは、男女の平均寿命1位は日本。2位はスイスですが、3位はスペインです。男女別では、男性は9位のイタリアが南欧ではなんとか上位に組み込みましたが、女性は1位日本の次は、フランスとスペインが2位です。

「腹8分目」が美徳の日本と比べるとスペイン人は、もともとの胃袋の大きさが異なるのでは?と思うくらいよく食べます。なのに、長生きする人が多いのは、どこかに秘訣があるはずです。

地中海ダイエットとは?

「地中海ダイエット」という言葉を聞いたことがありますか?フランス南部、スペイン、イタリア、ポルトガル、ギリシャなど地中海沿岸の国々の伝統的な食文化ということです。「ゆで卵とグレープフルーツダイエット」や、「糖質制限ダイエット」など痩せることを目的とした手段の名前ではありません。もちろん健康的に痩せられるということはあるかもしれませんが。

では、地中海沿岸諸国の人々は、何を食べているのでしょうか?それが分かるのが、地中海ダイエットピラミッド。「地中海ダイエット」の鍵を握るピラミッドの詳細をみていきましょう。

食事や食品の前に。大切なこと

ピラミッドの一番下を見ていただいたら分かるのですが、食事や食品以外で健康に大きく大きく影響することとして、「適度な運動」「十分な睡眠」「旬、伝統的な食品をとること」とあります。

何人かで1つのテーブルを囲んで食事をしているイラストも印象的。南欧の地中海沿岸諸国では、食事は大切なコミュニケーションの時間です。1日3食家族そろって食べられないとしても、夜や週末はできるだけ集まって食べます。

そして、職場などでも1人で食べることを好みません。食事の時間は誰かと共有したいのです。だから、食事は静かにとるものではなく、話しながら楽しくとるものです。(口の中に食べ物を入れたまま話すのは、よくないとされているので、タイミングは計ります)。

だから、子供たちの学校の給食の時間も、「静かに食べましょう」という指導はされません。私の子供が通っていた幼稚園の食事タイムは、それはそれは賑やかでした。もちろん食べることが大好きでもくもくと食べておかわりしているような子もいるのですが、後ろ向いたり、横向いたり、椅子に座らずに食べていたり、身を乗り出して前の子と話していたり。めちゃくちゃなのですが、楽しそうではありました。

とにかく「食事は楽しくするもの」というのが南欧諸国の常識です。そして楽しく食べるためには、運動や睡眠は必須です。運動しないとおなかはすきません。そして睡眠不足でとても疲れているときも食欲がなくなりますね。

地中海ダイエットの意外な飲み物

ピラミッドの1番下は、ドリンク。水かハーブティーとあります。ワインがないのがとても意外でした。赤ワインはポリフェノールを含み、食事と一緒に少量とるのは健康にいいのですが、最新のピラミッドでは省かれています。

スペインでいうと、水道水は飲める地域と飲めない地域があります。バルセロナは飲めない地域なので、ミネラルウォーターを購入していました。いろんな種類のミネラルウォーターが販売されています。含まれる成分によって微妙に風味が異なるので、好みのものか好みでないかはすぐに分かります。

そして、ハーブティー。食後はコーヒーかハーブティーを飲みます。眠気を覚ますためにエスプレッソを飲む人はまだ多いですが、胃にもたれそうなときなどは必ずハーブティーを飲みます。

因みに食後にカフェオレを飲むのはご法度。しっかり食べた後にたっぷりの牛乳入りのコーヒーを大きなカップで飲むのは、エネルギー過剰です。

話をハーブティーに戻します。スペインで良く飲まれるハーブティーは、カモミール、ミント、ティラ(リンデンフラワー)の3つがよく知られるもの。胃もたれが心配なときは、スペイン語ではマンサニーリャと呼ばれるカモミール。眠る前に落ち着きたいときなどはティラです。ポレオ・メンタと呼ばれるミントティーは、日中コーヒーや紅茶代わりにもよく飲まれます。

ピラミッドの土台部分の食品は?

ピラミッドの土台部分、1番よく食べられるものの真ん中にあるのが、オリーブオイル。地中海ダイエットにオリーブオイルは欠かせません。そして、果物、野菜、パン、米、クスクス(!)、その他の穀物。クスクスは、スペインでは伝統的な食品ではありませんが、普通のスーパーでお手頃に買えるので私もよく食べていました。フルーツは1種、野菜は最低2種、プラス主食になるもの1か2種とりましょうということです。日本人的には、野菜は2種以上でいいのですか?と思いますね。

地中海ダイエット的 毎日採りたい食品は?

まずは、ナッツ、種、オリーブの実(1、2種)、ハーブ、ニンニク、スパイス、玉ねぎ(塩なしで)。ここに玉ねぎとニンニクがあるのが、スペイン料理らしいところ。とにかくニンニクと玉ねぎを炒めたものがベースになっている料理は多いです。そして、乳製品2種。チーズ、ヨーグルト、牛乳など。

オリーブの実を週1で食べましょうというのも南欧らしいですね。

地中海ダイエットでおすすめする、毎週食べたい食品

最後にピラミッドの上の方です。週2で白い肉。白い肉というのは、牛肉以外の肉のことです。

そして魚介類を週2以上。卵を2~4。(以外と少ない)豆類(レンズマメ、ひよこ豆など)を週2以上。

じゃがいもは、週3以下。じゃがいもはおなかを膨らましてくれる嬉しい食品なのですが、太るのです。メタボ対策ということで週3以下だと思います。

赤身の肉=牛肉は週2以下。

そして注目は、これ食べなきゃもはやスペインに住んでる意味がない…(と私は思う)加工肉。生ハムやチョリソなど。なんと週1以下。私は毎日食べてました…。だからでしょうか、日本に戻って痩せたのは。

最後はピラミッドの頂点。甘い物。週2以下。これは、ちょっと難しい?!

気になる量について 地中海ダイエット

イタリアやスペインに旅行された方は、ご存知だと思います。食事の量がとても多いこと。いくらバランスのとれた食事をとっていても、量を間違えていたら意味がないと思いませんか?

ピラミッドの外に、量について記述があります。「地域の習慣に従った量」ということは、肉体労働の仕事をする人が多い地域などは伝統的に朝からしっかりした量を食べるので、そのままでOKということ。つまり、量は各自の生活スタイルで決めてねと。何キロの人は1日何カロリーまでなど決めすぎないのが、緩くていいですね。

ワインのことも欄外にありました。「飲みすぎないように。習慣を尊重して」と。各自のスタイルで飲んでください、ということです。国の産業ですから、飲んだらだめとも言えないでしょうし、無理なく健康的に、というのが地中海ダイエットです。

ラ・リオハの秘境 ガストロノミーホテルに泊まるエスカライ(Ezcalay)

ラ・リオハ州のログローニョという大きな街から、西へ行くとカスティーリャ・イ・レオン州のブルゴスという街に着きます。エスカライは、ログローニョとブルゴスの真ん中あたりにある、谷間の街です。「リオハ・アルタ」とう地方に立地します。人口約2000人の小さな街ですが、スキーリゾートとして知られています。まさに自然いっぱいの小さなかわいらしい雰囲気の街。見どころを紹介します。

エスカライで必ず泊まりたい!ガストロノミーホテル「エチャウレン」(Echaurren)

「エチャウレン」は、エスカライで100年以上続くホテルです。

現在で5代目、3兄弟が舵をとっています。外観は伝統的な昔のスタイルを残していますが、内装は全面リニューアルされていてとてもモダン。ホテルの部屋はミニマリストでお洒落です。部屋の窓から見える風景は、緑の芝生(夏なら)と向かいにある石造りの豪華なお屋敷。いかにもスキーリゾートな雰囲気です。

が、やはりこのホテルの目玉は食。ガストロノミーホテルと呼ばれるだけに、ホテル内にはミシュラン2つ星の「エル・ポルタル」(El Portal)をはじめ4つのレストラン、バルがあります。「エル・ポルタル」の料理は細部まですごく凝っていて絵画のようなタイプ。

そして「エチャウレン・トラディシオナル」は、今のオーナーたちのお母さん、マリサシェフが切り盛りしていたレストランです。コロッケやひよこ豆の煮ものなど家庭の味がエレガントな雰囲気で味わえます。

「ブリスト・エル・クアルティート」は、今のオーナーさんたちが子供だったとき、学校から帰るとお菓子を食べていたというカジュアルなレストラン。

そして「タパス・バー」。4つのレストランそれぞれで全然違うメニューを楽しませてくれます。オーナーの1人でシェフのフランシスさんは、国外も含め様々なレストランで仕事をしてきましたが、休みごとにエスカライに戻って家の厨房を手伝っていたそうです。

エスカライの街がとても好きで、お母さんが築いたレストランの名声を守ろう、そしてさらに良くしようという意気込みがひしひしと感じられました。お母さんのレシピで作るコロッケは地元の人に愛される名品。

バルセロナも含め取材をしているとコロッケが名物というお店はかなり多いのですが、このお店のコロッケ、さすがです。ホワイトクリームの固さが絶妙で生ハム入り。

朝食までワクワクさせてくれます。手作りのクアハーダは、ヨーグルトのり味わい深くチーズより軽い、不思議なおいしさなのでお試しあれ。

エスカライってどんな街?

茶色の屋根の石造りの家が集まった、かわいい集落といった街全体がかわいいので、ぶらぶらお散歩するだけで素敵な気持ちになれます。軽井沢で静養…といった感じ。「バルデスカライ」というスキー場があるので、スキーをする方にもおすすめ。私は断然夏がいいですが!夏はバスク地方やフランス、ドイツ、イギリスからのバカンス客で賑わいます。

エスカライの見どころ

まず、エスカライは大都市のようにモニュメントやミュージアムを訪れて楽しむ街ではありません。自然や街並みをのんびり満喫する街です。おいしいものを食べつつ!でも歴史ある建築物は見ておきたいもの。例えば市役所。1749年に創立した布巾の工場を改築したもので、市役所とペンションがあります。

街の散策で見ておきたいのは、かわいい広場。「プラサ・デ・ラ・ベルドゥーラ」(Plaza de la verdura)と、「プラサ・デル・キオスコ」(Plaza del quiosco)という2つの広場があります。街の地図をもらって歩いてみましょう。「プラサ・デル・キオスコ」には、「パラシオ・デル・アルソビスポ・バロエタ」(Palacio el Arzobispo Brroeta)という1753年にたてられた宮殿があります。宮殿といっても全く宮殿らしくないのが印象的です。その宮殿の前にある「イグレシア・デ・サンタ・マリア・ラ・マヨール」(Iglesia de Santa Maria mayor)という教会があります。16世紀に建てられた質実剛健な佇まいの教会です。

スペイン ラ・リオハ州の魅力

ラ・リオハ州はスペイン北部にあります。州都は「ログローニョ」。「ログローニョ」はバル文化が盛んなので、近年外国人旅行者にも大人気です。実はラ・リオハ州には1度しか行ったことがないのですが、きっとまた行くと思った素敵な場所でした。ここではラ・リオハ州の魅力をざっとまとめてみます。

ラ・リオハ州は3つに分けられる

ラ・リオハ州の立地は、ざっと言うとスペイン北部。もう少し詳しく言うと、北はバスク地方、北東はナバーラ州、南東はアラゴン州、西と南はカスティーリャ・イ・レオン州と接する、海のない小さな州です。

とはいえ「リオハ・アルタ」「リオハ・メディア」「リオハ・バハ」の3つの地域に分類されています。まず「リオハ・アルタ」はリオハ上部。日本語にそのまま訳すと「リオハ上部」「リオハ真ん中」「リオハ下部」北、中央部、南ではなく、西側から「リオハ・アルタ」「リオハ・メディア」「リオハ・バハ」と分けられています。それぞれ気候などが微妙に異なります。

大手ワイナリーの見学ができる!ワインと言えばラ・リオハ

ラ・リオハ州の名産品は、ワイン。ワインはスペイン全土で生産されていますが、なかでもラ・リオハ州のワインは伝統的に定評があります。

スペインワインはD.O.という原産地呼称制度で品質が位置付けられますが、ラ・リオハはその第1号の認定地方です。それだけ国民がリオハワインの品質を認めているということですね。

「とりあえずリオハのワインにしておこう」という人がスペインにはどれだけ多いことか!ワインリストを開きもせずにリオハワインの有名メーカーのワインをオーダーするおじさま方がとっても多いのです。(ソムリエだったので、他のワインも試してほしくて苦労しました)

ラ・リオハ州の西側地域「リオハ・アルタ」のアロという街には、スペインでよく知られる大手のワインメーカーの醸造所が集まっています。アロはHAROと書くのですが、スペイン語はHを発音しないので、アロと読みます。

アロの街はワインツーリズムにも力を入れているので、ワイナリーの見学ができたり、ワインテイスティングのスペースがあるワイナリーが多いです。大きなワイナリーが多いので、施設も大きくスペインのワイン産地のなかではエンターテイメント性のあるワインツーリズムが展開されています。

トマティーナより凄い?!ワインレッドに染まるワイン祭り

スペインには、「サンフェルミンの牛追い祭り」やトマトをぶつけ合う「トマティーナ」など激しいお祭りがありますが、ラ・リオハのワイン祭りもその一つ。スペイン3大クレイジー祭りの1つと言えます。

毎年6月29日サン・ペドロの祝日の午前中に、アロの街外れで開催されます。アロの守護聖人サン・フェリセスが祀られる礼拝堂のある山が会場です。アロの街から約5キロ、車やバス、徒歩で山に向かうと、バケツや水鉄砲でワインをかけ合うワインの戦の始まりです。なんと10万リットルものワインが使われるとか。

野菜の産地、「カラオッラ」

「リオハ・バハ」にある「カラオッラ」は、野菜の名産地。スペイン北部で消費される多くの野菜や果物は「カラオッラ」で収穫されます。そして瓶詰にした野菜は国外に輸出されています。「カラオッラ」は約24,000人が暮らす小さな街ですが、旧市街には立派な野菜博物館があり、街の見どころになっています。また、5~9世紀に栄えた街とあり、美しい古い街並みがそのまま残っています。

安くておいしいタパス三昧なら「ログローニョ」

マドリードやバルセロナなどの大都市では、ツーリスト向けの高くてあまりおいしくないタパスがあるバルが少なくないのですが、「ログローニョ」ではその心配がありません。

なぜならツーリストよりもタパスをつまんでバルを巡る習慣がある地元の人が多いので、店も手を抜けないのです。地元の人たちは、このバルではこれ、あのバルではこれを食べると決めていると言います。ログローニョの人たちはとっても気さくで話しやすいので、バルに入ったら、近くの人におすすめのタパスを聞いてみるといいですよ。

ラ・リオハ州の秘境 キノコの街プラデホン(Pradejon)

「プラデホン」は、人口約4,300人の小さな街です。一見住居以外何もありません。ただちょっと変わっているのは、スペインで初めてで唯一、キノコツーリズムに力を入れている街という点です。そんなキノコの街を訪れてみました。

「プラデホン」がキノコの街になった理由

「プラデホン」は、スペインで消費されるマッシュルームやキノコの約60%を生産する街です。

昔はその他のラ・リオハ州の街同様にワインの生産に力を入れていたそうですが、フィロキセラ(ブドウアブラムシ)にやられてしまい、ワインが作れなくなってしまいました。そこへ現れた救世主は、あるフランス人。村のある家族にキノコの栽培方法を伝授。それがとってもうけて、マッシュルームがどんどん売れ、彼らも他の家族にキノコの栽培方法を教えてやがて街の人みんながキノコ栽培に携わるように。

今では街の人ほぼ全員が何らかの形でキノコの仕事に携わっているそうです。

キノコの街「プラデホン」のキノコミュージアム(Centro de interpretación del champinon y setas de la Rioja)

「プラデホン」は、キノコツーリズムの街なので、ミュージアムと栽培所の見学のセットも街をあげて販売しています。

私たちはこのキノコミュージアムとキノコ栽培所の見学をしました。

まず、キノコミュージアムでは、プラデホンのキノコの歴史やキノコの菌からキノコができる様子などが詳しく紹介されています。かわいいような奇妙なような大きなマッシュルームの像も印象的でした。顕微鏡で菌が見られるコーナーもあります。小さなミュージアムですが、英語での解説もあります。

栽培所の見学では、適温、敵湿度でしっかり管理された室内で育つマッシュルームと黙々と摘む人たちの仕事の様子を見学。

私たちもマッシュルーム摘みをさせてもらいました。そして食べてもいいというので、摘みたてを食べてみると…サクッとした歯ごたえにこれまで食べたことのない爽やかなキノコの味。子供の顔ほどの巨大キノコやエリンギの栽培も見せてもらえました。

「プラデホン」でキノコ三昧のコース料理 チャンドロ(Chandro)

キノコの街プラデホンに来たら、絶対行ってほしいレストランが「チャンドロ」。

「プラデホン」は、キノコツーリズムに力を入れているとはいえ、多くのツーリストは他の街からバスツアーで来るスペイン人。街を歩いているのはほぼ地元の人たちです。だから「チャンドロ」も大衆食堂的な雰囲気で、食べに来る人たちは常連さんばかりでみんな知り合い。

料理のラインナップは豊富ですが、ここに来たら絶対キノコづくしのコースを頼んでみてほしいです。「この料理のどこにキノコが入っているんだろう?」と驚く料理ばかり。

私は特にキノコ好きということはなく、なくてもいい食材くらいに思っていたのですが、「エビと鴨肉のハム、キノコの温サラダ」などを食べてみて「キノコっていい仕事する!」と思いました。デザートにもキノコが使われているというのが驚きです。キノコのトリュフ(チョコ)。ほのかな土の香りがあるようなないような。

コース料理は上品な量で盛り付けもきれいです。

ラ・リオハ州の秘境カラオッラ(Calahorra)

ラ・リオハ州の街、カラオッラは野菜の生産で有名な街です。観光大国スペインにおいて数少ない、観光の息吹が全く感じられない珍しい街です。「リオハ・バハ」地方にあり住人は約24,000人。4世紀から5世紀のローマ時代に栄えた貴族的な街並みを残しています。スペイン人の間でもあまり知名度がない街ですが、食べ物がおいしくて安い、そしてぶらぶら歩くだけで素敵な気持ちになれる秘境です。

カラオッラの見どころ 野菜博物館(Museo de la verdura)

カラオッラは野菜の名産地。瓶詰にしたピーマンなどが、北欧などのヨーロッパの国々に輸出されています。

そんな野菜の街だからこそ、街の規模からすると結構立派でモダンな野菜博物館があります。昔の農作業道具、カラオッラの農作物や保存野菜の展示から触って遊べる現代的な展示物まで、なかなかユニークです。野菜料理のレシピも取り放題。毎年行われる、野菜を使った服飾コンクールの優勝作品の展示は、特に印象的でした。

カラオッラの見どころ サンタマリア大聖堂(Catedral de Santa Maria)

カラオッラの中心地を抜けると、「シダコス川」という川のほとりに出ます。川に沿って「ボラス散歩道」という癒し空間が広がります。

この散歩道から見える、とても目立つ古い建物が「サンタマリア大聖堂」。この場所には古くから何度も何度も教会や聖堂が建築されていたそうで、現在のものは1900年ごろに改築されたもの。門は18世紀後半のものだそうです。

大聖堂の前の広場では子供たちが遊んでいたり、和やかな空間です。

カラオッラで食べる 「バル ラ・コメディア(La Comedia)」

エステバンシェフが作る創作タパスがおいしいバルです。

失礼な話ですがカラオッラは田舎街だし、世界各国の創作料理に溢れるバルセロナから訪れた私は、創作系の料理にはあまり期待していませんでした。

お店の外観も内装も特別お洒落ではありません。

それが、驚きの連続。いろいろ試せる量少なめで、とってもきれいでユニークな料理ばかりでした。地元のワインをゼリー状に固めて薬味のように使っていたり、細かいところまで手が込んでいます。そんな料理がとても安くて驚きました。

カラオッラで食べる レストラン シェフ・ニノ(Chef Nino)

ここはちょっと贅沢な雰囲気の大型レストランです。前菜からデザートまでじっくり時間をかけて食べるタイプの。

カラオッラの旬の野菜を使った料理からシーフードまで何でもありますが、やっぱりおすすめは地元の野菜料理。

なかでもおすすめの料理は「メネストラ・デベルドゥーラ(Menestra de verdura)」は野菜の炒め煮のようなもの。どこかほっこりするスペインの家庭の味です。

このお店の料理は全体的に塩味が薄めで野菜など食材の味が活かされている点が、とっても好みです。エレガントな雰囲気のお店なのですがやっぱり価格はバルセロナと比べると断然安い!

カラオッラで泊まる  「ホテル・シウダ・デ・カラオッラ」(Hotel Ciudad de Clahorra)

「ホテル・シウダ・デ・カラオッラ」(Hotel Ciudad de Clahorra)は、街の中心にあるので便利でおすすめ。

部屋はシンプルですが、25部屋のうち10部屋がシングルと、一人旅にも向いています。朝食も食べられるこのホテルのバルレストランは、タパスがおいしい!それに量がとても多いのです。夕食をさくっとホテルですませられるのは、便利ですね。

厳選6つ!バルセロナで訪れたい美術館

今もなお、多くのアーティストを生み出しているバルセロナ。芸術に特に興味がない人でも名前くらいは聞いたことがある画家たちの美術館もあります。また、バルセロナらしい現代アートや、バルセロナにゆかりのあるいろんなアーティストの作品が集まった美術館もあります。せっかくバルセロナを訪れるなら、目の保養に美術館も訪れてみてはどうでしょうか?

バルセロナで私が一番好きな美術館は、カタルーニャ美術館(Museu nacional d‘Art de Catalunya)。

スペイン広場の上に聳える古い宮殿のような建物です。ローマ時代のタペストリーなど遺跡のようなものから、ガウディがデザインした家具やダリが描いた絵もあったり、たっぷり時間をかけなければ全ては見られません。モンジュイックの丘の入り口にあることもあり、散歩がてらよく行きました。

では、カタルーニャ美術館も含め、バルセロナで見逃せない美術館を6つ厳選してみました。

1.ピカソ美術館【Museu Picasso】

何度行っても鑑賞している人が多くて、あまりゆったり見られなかった印象があります。それくらい人気のスポットということでしょう。

旧市街にあるボルン地区という小道ばかりで迷路のような場所に、どっしりたたずむ大きな建物。13世紀から14世紀にできた宮殿が後に何度か改築された建築物です。

ボルン地区自体異国情緒たっぷりの名所なのですが、ピカソ美術館はそこにぴたっとはまる、地味ながらヨーロッパらしい雰囲気の外観の美術館。

入り口辺りからは分かりにくいのですが、内部は結構広いです。

ピカソは、生まれはスペイン南部のマラガですが、その後バルセロナで過ごし、パリへ移住。この美術館では、少年だったピカソが賞を獲得した「科学と慈愛」や「泣く女」など有名な作品も見られるうえに、鉛筆描きのスケッチや、陶器などもあり、ピカソの幅広い才能がうかがえる美術館です。

2.ミロ美術館【Fundacio Joan Miro】

ミロ美術館は、モンジュイックの丘の中腹にあります。地中海沿いの家のような真っ白でシンプルなラインの建築物が特徴。

ミロと言えば円や三角などの形や色の組み合わせといった、抽象的な絵画で知られますが、この美術館では「ミロって本当に絵が上手だったんだ(失礼ですが)」と分かる、初期の作品もたくさんあります。

余談ですが、バルセロナの幼稚園に通っていた息子は、年少のときの社会見学の1つが、このミロ美術館でした。小学部も合わせて学校をあげてその年はミロがテーマで、各学年に合わせて授業でミロを紹介、ミロの絵の本を見たりして予習をしてから、見学に行き、戻ってから授業でミロの絵を見て絵を描いていました。3,4歳でそんなことするって、かなり芸術的レベルが高いと思います。因みに年中では、ピカソ美術館に行き、年長はフリーダ・カーロがテーマでした。

話がそれましたが、広いサロンの壁1面を使った巨大な作品もあれば、ちょっと似たような作品が続く部分もあります。見逃せないのは、屋上です。ミロらしさ全開のかわいいモニュメントが展示されています。

3.カタルーニャ美術館 【Museu Nacional d’Art de Catalunya】

この記事の最初でちらっと述べましたが、私がバルセロナで一番好きな美術館です。スペイン広場を上から見下ろすように建てられた、宮殿ような建物の美術館。

中に入るとまるで宮殿!1929年の国際万博のために建築された、比較的新しいものだそうですが、もっと歴史を感じます。

「卵型のホール」という大きなホールは圧巻です。豪華なコンサート会場のようなホールなのですが、子供(大人でも)が走ってもいい…。歩き疲れたらぼーっと座って休める素敵な場所なのです。

さらに、屋上にはバルセロナを見渡せる展望台もあります。

ローマ時代の壁の一部とか、遺跡のような芸術作品もあれば、いろんなマリア像など宗教的な彫刻もあったり、多くの絵画のなかにピカソやダリの絵画もひそかにあったり、ガウディデザインについてのコーナーもあったり。見所が詰まっています。

カタルーニャ美術館の出入り口にはスペイン広場に下る階段があります。そこから見下ろす景色はバルセロナ名物の1つ。

4.バルセロナダリ美術館【Museo de Dali de Barcelona】

ダリ美術館と言えば、バルセロナの郊外のフィゲラスという村にある美術館がオフィシャルです。

が、実は密かにバルセロナにも小さなダリ美術館があるのです。

旧市街の「プエルタ・デ・アンヘル通り」付近の、「Real circulo artistico(レアル・シルクロ・アルティスティコ)」という建物内にあります。

なんと、個人のコレクションの展示なのですが、20、30個の展示物というわけではないです。これだけよく集められたな…と関心します。

絵画だけでなく、ポスター、造形物、ブロンズの造形物など小さなスペースにびっしりと展示されています。ダリ好きな方にはおすすめ。場所も中心部なので、行きやすいです。

ダリファンの方は特に必見!隠れた名所です。

5.バルセロナ近代美術館 【Museu d‘ aArt contempolani de Barcelona】

「マクバ」と呼ばれ、親しまれている美術館。アメリカの有名建築家リチャード・マイヤーがデザインした、お洒落でモダンな建築物です。

この美術館の前の広場は、スケボー少年たちの練習場になっていましたが、今もでしょうか。

館内には常設の展示と期間限定の展示物があります。期間限定のほうは、時々ものすごくユニークなものを見せてくれました。昔の日用品のコレクションとか。現代美術館だけに、展示の仕方もオリジナルで、アートです。ミュージアムショップもお洒落。

6.アントニ・タピエス美術館 【Fundacio Antoni Tapies】

「パセジ・デ・グラシア通り」を歩くと、「アラゴン通り」という大きな通りに交差します。その通りにある、てっぺんに針金細工のようなものが付いた不思議な建物が、アントニ・タピエス美術館。

日本ではあまり知られていないのかもしれませんが、バルセロナ出身の近代画家、造形作家。バルセロナの人だけに地元の人にとても愛されています。2012年に亡くなったときは、みんなとても悲しんでいました。

正直に言うと、作品は好みが分かれると思います。

でもこの建築物の内部は一見の価値があります。上階にある古い図書館と回廊の風景が、まるで映画に出てきそうな素晴らしさ。さらりと気軽に鑑賞できる美術館ですが、バルセロナっぽいセンスが詰まっています。

住人24人の小さな村にあるミシュラン星付きレストラン 「ベンタ・モンカルビーリョ(Venta Moncalvillo)」

車を走らせても走らせても木ばかりの車道の脇に、突然現れるレンガ造りの立派な田舎の家が、レストラン「ベンタ・モンカルビーリョ」。

当時は住人がわずか24人(今はもう少し増えているか減っているか分かりませんが)のダロカ(Daroca)という小さな村の入り口にあります。これだけ住人が少ない村にあるミシュラン星付きレストランはここだけなんだそうです。ご縁があって体験させていただいたので、「ベンタ・モンカルビーリョ」の魅力をまとめてみます。

オーナーが現場にいる信頼できるレストラン

お兄さんがサービス、弟さんがシェフを務めています。

凄いと思いませんか?

喧嘩とかしないのでしょうか?

お兄さんは、スペイン屈指のソムリエ。ちょうど私たちが訪れたときは改装中でワインセラーの部分はぐちゃぐちゃだったのですが、最近「ベンタ・モンカルビーリョ」の公式サイトを見るとすっきりとしたきれいなワインセラーが出来上がっています。お兄さんは、接客担当だけに社交的で、シェフは黙々と厨房で作業をされている印象でした。それぞれがそれぞれの持ち場をしっかり担当しているイメージです。

野菜やフルーツはほぼ自社栽培

レストランの前にはいろんな種類の野菜やハーブが育てられている畑があります。もちろんそれらの食材は料理に。

そんなにたくさんの異なる野菜やハーブを育てるのは大変だろうと思ったら、そこは村の農家の方に委託して管理してもらっているそうです。

畑はお兄さんが案内してくれたのですが、それぞれの苗をとても愛おしそうに触って見せてくれていた姿が記憶に残っています。丁寧に育てられた食材が丁寧に調理されてお皿に乗って出てくるのが、本当に心に伝わります。飾りのハーブ1枚をとっても乱れがなく完璧な装飾なのです。

繊細でユニークな料理

「ベンタ・モンカルビーリョ」の料理は多くのミシュラン星付きレストランのそれのように、とっても繊細でアートです。

量も少量。

そして野菜が活き活きしていて風味が強いのが驚きでした。

手作りのパンも香ばしくておいしいです。

内陸部のレストランにもかかわらず、料理は野菜と肉ばかりではなくタラのアゴ肉料理(バカラオ・アル・ピルピルといいます)などシーフードもあったし、とてもバランスがとれているデギュスタシオンコースでした。特にメイン料理までの料理は凄く凝ったフィンガーフードで、おいしいだけじゃなくユニークでした。

次はどんな料理が出てくるんだろう!とワクワクさせてくれるレストラン。デギュスタシオンメニューは季節によって変わります。

私が食べた一例は「ホワイトニンニクのクリームと自社畑の野菜。イワシの酢漬け添え」。わーこれはさすがにレシピもらってもできないわ。と思う料理ばかりでした。グルメな方、絶対1度は行ってみてください。

バルセロナ ガウディ以外の押さえておきたいモニュメント

バルセロナの観光名所と言えば、アントニ・ガウディの建築物が有名です。バルセロナ市内には、内部も見学できるガウディの建築物が6つもあります。

ところが、見ておきたいモニュメントはガウディ建築だけではないのです。19世紀末から20世紀初頭にブルジョア階級の間で流行した、モデルニスモ建築の建築物を設計したのはガウディだけではなかったからです。

街の中に、自然に溶け込んでいるゴージャスなモニュメントの数々がバルセロナらしさを醸し出しています。ガウディだけではなく、他のモデルニスモ建築もお見逃しなく。

カタルーニャ音楽堂【Palau de la música catalana】

「カタルーニャ音楽堂」は、リュイス・ドメネク・イ・モンタネ―ルが設計したミュージックホール。世界遺産に登録されています。道が狭い旧市街にあり、外観は派手派手です。いろんな彫刻が壁にひっついていたり、赤っぽいレンガの色も独特です。

外観もインパクトがありますが、やはりこの建築物の良さは内部にあると思います。ホールの天井や窓のクリスタルの装飾が本当に素敵です。ここで3回鑑賞したことがありますが、座っているだけで別世界に連れて行ってくれます。

内部はガイドツアーでしか見学できませんが、割と緩やかなガイドツアーで写真を撮ったりする時間も十分にあるのでおすすめです。

サンパウ病院【Hospital de la Santa Creu i  Sant Pau】

この世界遺産もサグラダファミリアの近くなので、合わせて訪れるのもおすすめです。「カタルーニャ音楽堂」を設計したリュイス・ドメネク・イ・モンタネ―ルの作品。

一目見れば「これが、病院だったのか!」と驚くこと間違いなしです。広大な敷地にいくつもの建物があります。建物の外壁にあるモザイク画など、細部まで細かい装飾がきいています。

私がバルセロナに住んでいた頃、クリスマス時期に特別なイルミネーションがありました。音楽に合わせていろんな色や映像が建物に映し出されてとても幻想的でした。

カサ・アマトリェー【Casa Amatller】

ガウディの「カサ・バトリョ」の隣にある三角屋根の建物です。レゴブロックで作ったような外観は、「カサ・バトリョ」と競った感がありすぎ。

ジュセップ・プッジ・カダファルクが設計した、チョコレートメーカーのオーナー、アマトリェー氏の邸宅です。

ジュセップ・プッジ・カダファルクは、アントニ・ガウディとリュイス・ドメネク・イ・モンタネ―ルの3人でモデルニスモ建築家の御三家と言われています。

ガウディもそうですが、何人かの専門の職人さんとコラボしています。モザイクの専門家、鉄細工、ガラス、家具など。ここも内部を見学されたほうが、良さが発見できるかもしれません。不思議と生活感があるように再現されています。

カサ・デ・ラス・プンチャス【Casa de les Punxes】

何度も何度もこの建物の前を通ってきました。外出先から自宅に戻るときいつもちょっとした目印になっていました。

針のように先が尖った塔のような屋根が特徴です。ジュセップ・プッジ・カダファルク作。アニメの舞台になりそうな、目立つけれどエレガントな建築物です。私が在住していた頃は、まだ内部の見学が行われていなかったのですが、今は開催されています。

カサ・リェオ・モレラ【Casa Lleo morera】

リュイス・ドメネク・イ・モンタネ―ルの作品で、モレラさん一家の大邸宅。「パセジ・デ・グラシア通り」の、スペインを代表するブランド「ロエベ」が一階に入っている建物です。

外観は色では目立たないだけにとても上品で、「ロエベ」のイメージに合っていると思います。外観で言うと、私は特にてっぺんの冠が乗っているような部分が好きです。

今は内部の見学を行っていないようですが、私がバルセロナにいた頃に一時開催されていました。この建物の内部はとても丁寧に修復、再現されているので、チャンスがあれば是非訪れてほしいです。

一面にたくさんの動物が描かれたガラスの窓は、華やかで圧巻です。クリスタルだけでなく、木製の家具、彫刻、モザイクタイルなどバルセロナ中の当時の一流の職人仕事が集まっています。

カサ・フステル【Casa Fuster】

「カサ・フステル」もリュイス・ドメネク・イ・モンタネ―ルの建築作品。「パセジ・デ・グラシア通り」にあり、現在は5つ星のホテルになっています。世界遺産に登録されています。

大理石をはじめ、高品質の材質が使用されている建築物で、1910年に完成した際には、バルセロナの街で最も高価格な建物(家)として知られていたそうです。フステル氏が奥様にプレゼントするために建てたらしいです。宿泊できれば素敵ですが、中でお茶をするだけでも、外観を見るだけでも価値があると思います。

ベリャスグアルド塔【Torre Bellesguardo】

「カサ・フィゲラス」とも呼ばれます。こちらは1900年から1909年にかけて工事が行われた、アントニ・ガウディの建築作品です。

比較的最近一般公開され始めた建物。ちょっと街の中心部から離れているので訪れにくいのが欠点ですが、隠れたガウディの名所です。街中のガウディ建築には見られない、広大な庭が印象的。

なんと、今現在も建物の持主さんが暮らしています。中世のカタルーニャ州の王家が生活したお城を、ガウディが彼らしくリフォームしたもの。のんびりピクニックがてら訪れたい施設です。

1日でまわる!バルセロナのガウディ建築

バルセロナの名所といえば、アントニ・ガウディの建築物。モデルニスモ建築という19世紀後半から20世紀初頭に流行した建築様式の、とてもインパクトのある建物です。サグラダファミリア教会のような教会もあれば、現在も人が住んでいる集合住宅もあったり、なんと公園まであります。

バルセロナの街は大きくないので、公共の交通施設を使って、ガウディの主な建築物を1日でまわることは十分可能です。(中をじっくり見学する時間は省きます)この記事では、私がおすすめするルートをご紹介します。ただ、宿泊先の場所によっては最善のルートが異なります。ここで紹介する以外にもガウディが関わった建築物、モニュメントがあるので、それは、また別のページでご紹介しますね。

1.サグラダファミリア

バルセロナと言えば!の名所となったサグラダファミリア教会。最初に訪れたいのはここです。地下鉄の階段を上ると、そこに聳えるサグラダファミリアに感動間違いなしです。私は近くに住んでいたので、何度も見るうちに感動はなくなっていましたが、しばらく日本に帰国したりしてバルセロナに戻ってくると、やっぱり1番印象的な風景だと思います。

1882年から今もまだ建築中。巨大なプロジェクトであることは間違いありません。晩年のガウディはサグラダファミリアの建築工事に没頭し、サグラダファミリアに住んでいたほど。ガウディは路面電車の事故でなくなってしまったし、市民戦争中の火事で設計図の一部が焼けてしまったり、建築資金が集まらなかったり、建築工事は難航した時期がありました。

もうすぐ完成するかも?!と言われていますが、どうでしょう?完成してしまわないほうがロマンがあるかもしれませんね。

2.カサ・ミラ

カサはスペイン語で「家」という意味なので、「カサ・ミラ」は、ミラ邸です。ミラさんというお金持ちがガウディにオファーした邸宅。バルセロナの目抜き通り「パセジ・デ・グラシア」にあります。屋上には、ローマ時代の兵士の兜のような形の煙突や換気口があり、建物の壁全体が波打つ曲線です。集合住宅として、今現在も住んでいる人がいるなんて、驚きですね。

カサ・ミラの建築工事もなかなか大変だったみたいです。ガウディが設計したものが、市の建築物の決まり外れたものだったので、ガウディはしょっちゅう計画を変更していたようです。市民も批判的で、新聞にも皮肉を込めた挿絵が掲載されたりしていたそうです。住居ということではなく、モニュメントと定義することで、なんとか法問題を乗り越えてできた建物だとか。

今も住んでいる人がいるだけに、全部のフロアは見学できません。でも当時の生活が再現されているフロアがあり、20世紀初頭のリアルなブルジョア階級の生活が垣間見られます。

3.カサ・バトリョ

「パセジ・デ・グラシア通り」を「カサ・ミラ」の向かい側に渡って下ること約5分。「アラゴン通り」という比較的大きな通りと交差する、とても目立つところにあるのが「カサ・バトリョ」です。淡い幻想的な色や模様で装飾された、おとぎ話に出てきそうな建物です。夜のライトアップはもっと幻想的。壁に飾られたガラスやセラミックは、リサイクルで集められたものだとか。屋根はドラゴンの背中がモチーフで、窓は骨。

ここの大広間から見る「パセジ・デ・グラシア通り」が好きでした。ここを訪れたバトリョ家に関わる人たちやその後買収した会社の人たちも、同じ景色を見ていたのだなと思うと不思議な気持ちになりました。

青色のタイルのグラデーションがかわいい建物の内部の階段や、動物の骨のような天井など、内部は見どころ満載です。何度も入ったことがあるのですが、時間制限があったりしてあまりゆっくりいられたことがなかったのが残念。時間を忘れて、どこか別の世界に飛んでいけそうなファンタジー一色の建物です。

4.カサ・カルベット

「パセジ・デ・グラシア」をずんずん下っていくと、「グランビア」という大通りと交差します。「グランビア」の1本先の「カスプ通り」を左に曲がり、交差する通りを2本越えた右手に見えます。

内部の見学はできないし、地味です。が、地味に凄い!建物の最上部にちょっと目立つ鐘塔のようなものがあります。鐘塔を含めると市の建築基準の高さを超えていたたため、何度も市から勧告を受けたそうですが、ガウディはかたくなに修正を断ったとか。

5.パラウ・グエル

私なら、「カサ・カルベット」から次の「パラウ・グエル」へは歩いてしまいます。わき目も降らず歩いて20分くらいでしょうか。でも、観光名所の1つでもある「ランブラス通り」を行くので、きっとぶらぶら見学しながらになると思います。「パセジ・デ・グラシア通り」に戻り、下ると「カタルーニャ広場」に着きます。街の中心と言われる、分かりやすい地点です。この広場を越えて更に進むと、「ランブラス通り」。昔は大道芸人で賑わっていたのですが、最近は新しい屋台が増えています。ここを下り、「リセウ劇場」というオペラなどが行われる劇場を越え、「ノウ・デ・ラ・ランブラ」という通りを右に曲がるとすぐ。

「パラウ・グエル」=「グエル邸」は、ガウディのパトロン、グエルさんの邸宅です。旧市街というごちゃごちゃした中にある豪邸という設定が面白いし、屋上から見える生活感ある下町の雰囲気も好きです。カラフルな煙突もかわいい。

6.カサ・ビセンス

「パラウ・グエル」の次は、バルセロナの北部の方へ。「ランブラス通り」を戻り、「リセウ駅」から地下鉄に乗りましょう。乗り換えなしで最寄りの「フォンタナ駅」へ行けます。下りたら坂を上る感覚で駅に面した道を進みます。左手の方の路地に入っていきます。

この建築物はモデルニスモ建築ではないので、ガウディらしさはありませんが、奇抜さは群を抜いているような。ガウディの建築物のなかでは小さいほうです。

私がバルセロナに住み始めた頃は、個人の所有物で、見学はできませんでした。見学ができるようになったときは、とても嬉しかったです。近くに住んでいた時期もあったので、ずっと内部がどんな感じが知りたかったのです。よく外の門から中をじろじろ覗いていました。

内部はガウディの手描きの設計図なども展示されていて、こじんまりとした素敵な雰囲気です。自然いっぱいのお庭に癒されます。

7.グエル公園

「グエル公園」は、地下鉄で行く場合、どっちみち最寄り駅から大分歩くので、私なら「カサ・ビセンス」から歩きます。20分はかかるかと。急な坂道もあるので、歩き慣れていない方にはきついかも。しかも私がおすすめしているこのルートで行かれたら、最後のスポットだしお疲れかもしれません。

「グエル公園」は、主要部分はチケットがないと入れないので、前もって購入しておいたほうがいいかもしれません。外から見てもあまり面白くないと思います。ずっと無料だったのですが、有料になってしまいました。

広大な公園ですが、実はガウディは住宅地にする予定でした。一軒家ばかりの団地みたいなものでしょうか?市場あり、広場あり、学校あり、病院あり、音楽を奏でるサロンあり…。ところが結局家が売れなくて公園になってしまったそうです。今でも少し中心部から離れた場所ではありますが、当時はかなり便利の悪い郊外だったみたいで、だから売れなかったのかもしれません。

カラフルなモザイクタイルが貼られた波打つベンチに囲まれた展望台から、バルセロナの街が見渡せます。大抵スモッグがかかっていて、空と海の境目がはっきりしないのですが、もし訪れたときにくっきり境界線が見られたら…あなたはラッキーです。

思い出がいっぱいのバルセロナ。私の第2の故郷です。この街に出会えてよかった。この街に住めてよかった。この街で出会った全ての人に感謝します。そして、たくさんの日本の方に訪れてほしい街です。