
バルセロナきっての観光名所と言えば、もちろんサグラダファミリア。なんと近所に住んでいたのです。ギラギラ太陽が照り付ける暑い日も、オレンジ色に輝いていた夕方も、雨の日も、お祭りで賑わう日も、デモの日もストの日も、サグラダファミリアはいつもデーンっとそこにありました。(10数年のうちにだんだん横に大きくなってきましたが)私にとって特別な存在のモニュメントです。そんなサグラダファミリアへの行き方から見所までお伝えします。
街の中心部からサグラダファミリアへの行き方

タイトルで「街の中心部から」と書きましたが、バルセロナの街は、101.9k㎡。大阪市と同じくらいかと思ったら、大阪市は223k㎡。というわけで、大阪市より断然小さく、割と歩ける街です。(各自の体調や習慣によります)
もし、お泊りのホテルの地区がエシャンプラ・ドレタ地区(L’Eixample Dreta)なら必ず歩けます。(因みにエシャンプラ・ドレタ地区は、バルセロナの公用語のカタルーニャ語で、スペイン語では、エンサンチェ・デレチャと言います)エシャンプラ・ドレタ地区は、ティビダボの山側を見て、パセジ・デ・グラシア通りから右側、グランビア通りから上の地区です。この地区内なら、最も遠いところからでも20分くらいです。
旧市街や、バルセロナ市街に宿泊されている場合は、地下鉄が便利です。それもそのはず地下鉄サグラダファミリア駅(Sagrada Familia)は、紫の2番線と青の5番線が通っています。地下鉄の出入り口はいくつかありますが、どこから出てもサグラダファミリアを囲んでいます。さらに、7分くらい歩いたところに黄色4番線のヴェルダゲール駅(Verdaguer)もあります。
サグラダファミリア周辺は、女性が1人で歩いても治安は悪くない地区なので、ご安心を。(観光客を狙ったスリにはお気をつけください)
たくさんあるチケット、どれを買うべき?
サグラダファミリアのチケットは、事前に購入しておくのが無難です。特に夏はチケット購入に長蛇の列ができることも。入場にも時間がかかるので、ダブル行列では入場前に疲れてしまいます。
では、早速サグラダファミリアのチケットをサイトから購入してみましょう。
この公式サイト。ORGANAZE YOUR VISITという項目をクリックすると、チケット一覧が出てきます。まずは個人かグループかを選択。このサイトを訪れてくださる方は、大抵個人でしょう。
6種類ほどあります。ポイントはサグラダファミリアの塔に上りたいか上りたくないか。高所恐怖症の方や階段が苦手な方以外は、せっかくなので上ってみられたらいかがでしょうか。尚、上りはエレベーターですが、下りは階段です。そして、風が強い日などは割とすぐに閉鎖され、塔の料金は返金されます。
塔にも上りたいなら、選ぶチケットは、
SAGRADA FAMILIA WITH TOWER
です。2020年現在で33ユーロと結構します。オーディオガイドまでセットでついてくるあたりに商売気を感じますが、日本語もあるので役立ちます。オーディオガイドはエクスプレス25分と、スタンダード45分から選べます。(11歳以上のみ利用可能)
塔は、チケット購入の際に、生誕の門側と、受難の門側の2つから選べます。受難の門は新しいほう、生誕の門は、ガウディが生きている間に完成しています。
もし塔は上らないというのなら、
SAGRADA FAMILIA BASIC TICKET
これは、2020年現在20ユーロ。
サグラダファミリアの入場料は毎年上がります。が、昔は中に入っても工事現場風であまり見所がありませんでした。今はステンドガラスが輝いて細部の素晴らしさが堪能できます。
サグラダファミリアの入場方法

サグラダファミリアの入り口は、チケット売り場の反対側(生誕の門、古いほう)です。季節によってはそこも長い列になっています。テロ対策のため、入り口で空港のように荷物チェックがされます。結構厳しいのです。
一応神聖な場所なので、ビーチに行くような、短パン、タンクトップは良しとされません。(入場制限されることはないようですが)
荷物検査は空港と同じようなものです。かごに手荷物を入れ、一人ずつX線のチェックがあります。貴金属やジャケットは外さなければならないので、面倒です。
リュックなど手荷物が多い場合は、ロッカーに預けなければなりません。(塔の階段がとても狭いので、預けておいたほうが後々楽です)
そもそもサグラダファミリアって何?

観光名所ではありますが、サグラダファミリアは教会です。だから一応服装にも制限があるんですね。毎週ミサも行われているんですよ。ローマ法王が来られて大盛り上がりだったこともありました。
サグラダファミリアについて詳しい説明は、いろんなサイトでされているので、ここでは割愛します。
大事なことは、アントニ・ガウディの生前最後の未完成の作品だということです。2026年、アントニ・ガウディの死後100年の年に完成させたいという意向のようですが、間に合うのかどうか楽しみですね。
サグラダファミリアの見どころ

サグラダファミリアの一番の見どころは、生誕の門。古い方の門です。門の両側の柱の下に亀の彫刻があるのですが、1つはリクガメ、もう1つはウミガメ。海があり、山(丘)があるバルセロナらしさが細部にちょっと。
真ん中の緑の門は、日本人彫刻家の外尾さんの作品です。門の「15体の天使の像」も外尾さんの作品なのでお見逃しなく。この生誕の門の彫刻はどれも素晴らしいです。イエス・キリストの生誕がテーマとあり、喜びに満ちています。
お仕事で外尾さんの取材の同行をさせていただいたことがありました。とても静かに淡々とお話されましたが、言葉1つ1つに重みがある、有名人ではなくて偉大な芸術家という雰囲気でした。「石に取りつかれて」彫り始めたというお話が神がかっていて印象的でした。
一方受難の門ですが、これが生誕の門とうってかわってシンプルで現代的なラインの彫刻が施されているのが見ものです。「昇天するキリスト」が目立ちます。

地下は博物館になっています。見逃せないのは、逆さ吊りの構造模型。ガウディは、鉛を入れた小袋を紐で吊るして建物のバランスや構造を考えました。
ステンドガラスが輝く聖堂内部では、シュロの葉をイメージした天井に注目。緑はないのですが、まるで森の中にいるような気持ちになるので不思議。
地下の礼拝堂では、ガウディが眠っています。
サグラダファミリアは、入場料も高めですしたっぷり2時間はとりたい場所です。